嘉靖40年、ワイロの横行により、国は厳しい財政を強いられていた。朝廷はシルクの生産を拡大するために、浙江で田地を桑畑に替える土地改革を打ち出す。反発する地元民をよそに、腐敗官僚の厳世蕃(げんせいばん)は洪水を利用し、改革を進めようともくろむ。そこで立ち上がったのは、淳安県の県知事に任命された海瑞(かいずい)だった。海瑞は問題の根本は官僚の腐敗にあることを見抜く。モンゴルの侵入や商人の癒着などに悩まされた明朝。厳嵩(げんすう)ら腐敗官僚が朝廷の実権を握る中、嘉靖帝(かせいてい)は貧困に苦しむ国民を無視し、自らの趣味に没頭していた。海瑞は政治を立て直すため、嘉靖帝に諌言することを決意する・・・。