中国でも日本でも男気は同じ! 江戸の『水滸伝』もチェック! 2014/5/06
中国の『水滸伝』は、江戸時代に日本に輸入され、日本を舞台とする物語に影響を与え、多く取り入れられている。中でも、浪曲や講談で知られる「天保水滸伝」は、実在した侠客、笹川繁蔵と飯岡助五郎による勢力争いの物語に水滸伝の名を冠したもの。そこに登場する用心棒の平手造酒を主人公にした正統派剣豪小説『天保水滸伝』が、江戸水滸伝三部作の第一弾として現在発売中だ。舞台は江戸時代、若きころ道場で剣技を高めあう平田造酒、神崎圭助、捨松の仲が、ある事件により引き裂かれる。十余年の時を経て、3人は、それぞれに背負ったもののため対峙することになる。中国の水滸伝と同じく、しびれるようにカッコいい男の生き方を堪能できる時代小説だ。
文庫本『天保水滸伝』(中公文庫/著:柳蒼二郎)は860円(税別)で発売中。