第8回 有名中華スポット巡り(関西編) 文:中国エトセトラ編集部

まずは新幹線にてJR新大阪駅に到着。そのままJR東海道本線(新快速)で三ノ宮駅を目指します。三宮駅で(普通)に乗り換え一駅隣りの元町駅で下車後、別名メリケンロードとも呼ばれる鯉川筋に沿って南に5分ほど歩きます。すると、右手に中華風の装飾が施された巨大な門・長安門(ちょうあんもん)が現れます。さらにその奥には、たくさんの露店と行きかう人々で溢れかえる中華街の街並みが広がっています。この区域こそ、日本三大チャイナタウンの一つ神戸南京町(こうべなんきんまち)。しかも幸運なことに我々が訪れたのは、中国における旧正月を祝うイベント・春節祭(しゅんせつさい)の真っ最中というタイミング! 通りを歩いてみると、さっそく獅子舞の演舞が出迎えてくれました。さらに奥に進んで中央広場に向かうと、四川地方の伝統芸能である“変臉(へんれん)”のステージが実施されていました。
音楽に合わせて踊りながら一瞬で仮面を付け替える不思議な舞に客席は大喝采! 横浜中華街に比べると規模は若干小さくなりますが、その分、各種催し物の合間の密集度は濃く、露店でつまみ食いしながらも、横の露店のご馳走もチラチラ目に入り、露店ハシゴしてしまうこと請け合いでしょう。

次の目的地は、大阪は日本橋に居を構えるチャイナモール。まずは元町駅に戻り、来た時と同じ手順で今度は大阪駅に向かいます。到着後、地下鉄梅田駅まで5分程歩き、御堂筋線でなんば駅を目指します。下車した後、4番出口より地上に上がり日本橋方面に向かって歩くこと約7分で、境筋に沿って建つレンガ調の建物・上海新天地(しゃんはいしんてんち)に辿り着きます。日本橋は東京で言うところの秋葉原に近い感じのスポット。メイド喫茶やアニメ・フィギュアショップが立ち並ぶ街並みの中、上海新天地の外観は異彩を放っていました。
店内に入って目の前に広がるのは免税店です。そのためか、アジア関連の人々、たぶん中国の方々がたくさんいらっしゃいます。なので、ある意味、異国風情を満喫できます。そして、2階には、莫大な量の中国書籍やDVD作品が陳列されている書店「中文書店」が出迎えてくれます。日本ではなかなかお目にかかれないコアな漫画やアイドル雑誌が数多く取り揃えられていて、芸能エンタメ事情を体感できるのでオススメです。さらに上の階に上がると、スーパー「中華食彩館」が広がっています。ピータン、上海蟹、アヒルの足(?)から、見たこと、聞いたことがないような香辛料がズラ〜リと陳列されています。食品ひとつひとつの量も多く、また種類の豊富さも含めて、本場のスーパーもこんな感じなんだろうなって心浮かれてしまいました。その上のレストラン街も先ほどの免税店からのお客さんが流れてか、中国の人たちで満席状態。おしゃべり、笑い声も絶えず、レストランフロア全体が活気に満ちていました。こういう熱気って日本の食堂等からは感じないものなんですよね。といった塩梅で、今までいった他の中華スポット以上にネイティブな雰囲気が凝縮していた上海新天地。ぜひ、足を運んでみてください。

横浜中華街、長崎新地中華街と並ぶ日本三大中華街の一つ。“あずまや”と呼ばれる建物の建つ広場を中心に四方に通りが延び、それに沿うような形で100店舗を超す商店や料理屋が軒を連ねている。主なイベントは、旧暦の正月を祝う“春節祭”や、同じく旧暦の8月15日(日本におけるお盆)に秋の収穫を祝って行なわれる“中秋祭”など。

全7階からなるショッピングモール。各階ごとに書籍・映像機器や食料品、免税品などを扱う店舗が入っていて、他所では滅多にお目にかかれない中国産の珍しい商品も数多く扱っている。またバイキング・レストランをはじめ、漢方マッサージやカラオケなどのブースも設けられており、全館を通して“中国”を堪能できる施設となっている。

 


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元町駅
1:元町駅で下車するや、京劇風の衣装に身を包んだ人たちがお出迎え

南京町にはお抱えの獅子
2:南京町にはお抱えの獅子舞団体があり、日夜練習に励んでいるとか

イカ墨入りの“ブラック豚まん”
3:イカ墨入りの“ブラック豚まん”。具財は魚介類満載で大変美味!

:中央広場で実施される変臉
4:中央広場で実施される変臉。中国では京劇と並ぶ伝統芸能とのこと

上海新天地に到着
5:なんば駅より徒歩数分、煌々としたネオンの光る上海新天地に到着

中国のアイドルがプリントされたTシャツ
6:中国のアイドルがプリントされたTシャツを、免税店ブースで発見!

中華食彩館
7:さまざまな食材が並ぶ中華食彩館。珍しい調味料が棚一面にズラリ

避風塘ガーデン
8:4階で営業中のレストラン・避風塘ガーデンは、本場の活気に満ちている?

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